将棋ウォーズの大会でランキング1位になったプレーヤー(以下「件のプレーヤー」と呼ぶ)が大会直後にアカウントを消したということで,ごく一部の界隈が盛り上がっている.

詳しくは以下の記事などを参照してほしい.

偶然にも件のプレーヤーがアカウントを消す前に件のプレーヤーの棋譜を取得していた.そこで,件のプレーヤーの棋譜を少しだけ検討してみる.

検討する

前回の記事「将棋ウォーズのデータを解析する - 盗んだ統計で走り出す」で使ったデータをそのまま流用した.データの詳細についてはそちらを参照してほしい.

件のプレーヤーの棋譜は74件取得してあった.件のプレーヤーの大会での成績は144勝27敗だったので,大会における件のプレーヤーが指した全対局の半分弱しか取得できていないことになる.おそらく,残りの対局は10秒指し以外のルールで指したか,あるいは大会期間の始めのほう(だいたい10月1〜5日)で指したと考えられる.

この74件の棋譜のURLは記事の最後の方に貼ってあるリンク先のipython notebookに書いてある.参考までにいくつかURLを貼っておく.

この74件の棋譜の対戦相手を見てみると,多くが将棋ウォーズが放流している将棋プログラムであることがわかる.

アカウント 対局数
1_tsutsukana 34
Pona3 4
Pona1Jan 3
HashiPona 3
MOBILE_ARMOR 3
Pona4 3

また,対ツツカナ(1_tsutsukana or 2_tsutsukana)の成績は23勝12敗であった.

次に件のプレーヤーの持ち時間の使い方を見てみる.

上記のグラフそれぞれは,n手目(横軸)を指すときに使った持ち時間[秒] (縦軸)を表している.ここで,対戦相手の時間は無視して件のプレーヤーの時間だけ見ていることに注意する.また,図のタイトルの1行目は左から勝者,先手,後手のプレーヤーのidを表し,2行目は棋譜が載っているページのURLの末尾の文字列を表す.

件のプレーヤーのグラフは一見普通に見える.不自然な点としては,やけにリズミカルに指している感はあって少し怪しいが,ソフト指しと判定するには証拠不十分といった気がする.

ちなみに「普通でない持ち時間のグラフ」というのはどういったものを指すのかというと,例えばツツカナ(1_tsutsukana)はほとんどの指し手を考慮時間3秒で指すので,グラフを描くと以下のように一直線のグラフになる.

ついでに件のプレーヤーの持ち時間の使い方をすべてまとめてヒストグラムにしてみる.

ほとんどの指し手を4秒未満で指している.

まとめ

とりあえず件のプレーヤーの対戦相手と持ち時間の使い方を見て,何か怪しい点がないかを検討した.結論としては,件のプレーヤーについて特に怪しい点は無かった.

正直よくわからないので将棋ウォーズやソフト指しについての識者に意見を請いたい.

今回の分析は以下の ipython notebook 上で行った.

nbviewer.ipython.org/github/tosh1ki/wars-an/blob/master/junpe_.ipynb



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Published

01 November 2014

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